家庭菜園で人気のトマトですが、初心者の方は生育が旺盛なミニトマトや中玉トマトが作りやすくておすすめです。
トマトの植付けは一般的に、4月中旬~下旬が良いでしょう。
圃場の選定
同じ科の野菜を同じ場所で続けて栽培すると、その科特有の土壌病害が出やすい土壌環境となり、土の中の養分のバランスが崩れ、生理障害などを起こしやすくなるので輪作を行い、連作障害を防ぎます。トマトの場合は4~5年の輪作が目安となります。
日当たりの良い圃場を選び、東西畝とし、できるだけ日照時間が長くなるように畝立てをします。
また、排水不良の圃場は根傷みや生育不良に繋がりますので高畦とします。
施肥
植付け1ヶ月前に苦土石灰、完熟堆肥を施用し深耕しておきます。
植付け15日前に基肥として「えひめ中央一型有機粒状」を施用し、畦立てをします。
畦立て
畦立て・整地後、土壌に湿りができた状態でマルチ被覆を行い、地温を上げて植付けに備えます。
植付け
苗はがっちりしたものを選び、蕾がついているか、花が咲き始めの頃が植付けの適期です。
接木苗を選ぶと土壌病害が出にくく、生育も旺盛で作りやすい特徴があります。
植付けの際は、鉢土が盛り上がる程度の浅植えとします。
植付け後の管理
〇支柱の準備
トマトは風に弱く、着果量が増えると荷重もかかるため、丈夫な支柱を使い合掌仕立てにします。
〇整枝・誘引
整枝は一本仕立てとし、わき芽は小さいうちに全て摘み取ります。
成長に合わせて支柱に誘引しますが、主枝も太くなってきますので人差し指が入る程度の余裕をもたせ八の字に誘引します。
〇摘葉、摘果
老化した下葉から摘葉を始め、その後は収穫が終わった果房より下を摘葉します。
大玉トマトの場合は大きな実を収穫するため第1~第3花房を3~4果、第4花房以降は4~5果程度まで摘果します。
〇灌水
植付けから1週間程度は株元へ灌水します。
以降は草勢を見ながら灌水しますが、水をやりすぎると根が傷んだり、裂果する場合もあるため注意が必要です。灌水量を調整することで食味の良いトマトに仕上がります。
〇追肥
植付けの1ヶ月後を目安に追肥を開始し、2~3週間おきに化成肥料を施用します。
肥料設計(1㎡当たり)
肥料名 | 完熟堆肥 |
苦土石灰 |
えひめ中央 1型有機粒状 |
えひめ中央 NK化成 |
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施用量 | 3,000~5,000g | 100~150g | 50~150g | 40~50g |
備考 | 植付け1ヶ月前 | 植付け15日前 | 追肥1回当たり |
(注)生育初期に肥料が効きすぎると花落ちや尻腐れ果が多くなるため、前作や畑の状況に応じて加減します。