チェックポイント② エンジン関連
ここではエンジンの血液ともいえるエンジンオイルを確認します。
写真の赤丸部分のような形状の、エンジン本体に差し込んであるオイルのレベルゲージを探して下さい。それを抜き取り、先端部に付着しているオイルをボロ布で綺麗に拭き取ってから、再度差し込んだ後、もう一度抜き取り、オイルが付着している方向を下に向けて垂直にしたまま凝視して下さい。
写真の赤矢印の位置がオイル全量(上限)で、大半の機種に「F」の刻印がされており、その下側に「L」という下限の刻印が確認出来ると思います。レベルゲージの最下端から、F~Lの中間位置に該当する青矢印から赤矢印の上限の間(黄色矢印の区間)にオイルがべったりと付着していれば、オイルの量には問題ありません。
量に問題なくても、オイルの色があまりにも汚れているようなら交換をおすすめします。
オイルが規定量よりも異常に少ない場合や、レベルゲージに全く付着しない場合は、エンジンオイルの液面低下(オイル漏れ)、もしくはオイル消費といったエンジン本体にトラブルを抱えている可能性も否定できません。これらの症状が疑わしい場合は、早急に診断、もしくは修理をおすすめします。
オイルに問題が無ければ、次は稼働中に発熱したエンジンの冷却媒体である冷却水(通称クーラントまたはLLC)の点検です。
ラジエーター上部に、赤丸で囲んだ同形状の蓋を見つけて下さい。それがラジエーターキャップです。見つけたらエンジンが冷えている事を確認し、蓋を反時計回りにねじって開け、取り外して下さい。(落として紛失などしない様に注意!)
(注)エンジンが温まっている時には熱湯と化した冷却水が水蒸気と一緒に勢いよく吹き出し、たいへん危険なため、絶対に開けないで下さい。
蓋を開けたら内部を覗き込み、冷却水(緑色の液体)が穴の口元近くまで入っているかを目視して下さい。冷却水が入っていれば問題ないですが、液面が目視で確認できない場合は、水漏れのトラブルを抱えている可能性があります
冷却水はエンジンを冷却するために必要不可欠な存在です。エンジン関連の点検ではオイルに意識が向きがちですが、オイルと同様に非常に重要な役割を担っているので、もし液量に問題がある場合は、オーバーヒートになり、抱き付き・焼き付きといったエンジン本体に致命的なダメージが発生する前に早急に対処しましょう。
冷却水に問題が無ければ、次はバッテリーの点検です。
バッテリーの点検は、本来専用のテスターを用いて電圧のチェックや、液面の確認等がありますが、ココでは簡単な目視による点検を解説します。
バッテリーの上部に飛び出している赤丸で囲んだ2ヶ所がバッテリーの端子部分になり、ここにターミナルが接続され機械本体に電気が通電されています。この赤丸で囲んだ部分をよ~く見るのと同時に、指で摘まんで軽く揺すってみて下さい。
○目視ポイント
- 錆が極端に発生していないか?
- クラック(ひび割れ)が発生していないか?
- 付け根のハーネス(配線)が断線しかけていないか?
○触手ポイント
- 取り付け部のネジは緩んでいないか?
- ターミナルの円周方向へ回転させても動かないか?
- 上方へ引っ張っても抜けないか?
これらに異常がなければ問題ないのですが、一つでも該当するようなら、早急にターミナルの交換をおすすめします。もちろん、これらはバッテリー本体がベストコンディションを前提としたお話です。バッテリー本体の解説はまたの機会に…と言うことで割愛させていただきます。