最後に刈り取った稲を脱穀する重要機関の点検方法を解説します。
これまで同様、開けたカバーの内部を見て下さい。写真のような脱穀部分があるはずです。Uの字型のこぎ歯がたくさんついているドラム下側の隙間(矢印の位置)をよ~く覗き込んで目視して下さい。
すると奥の方に金網状のメッシュ構造になったクリンプ網が見えます。ここが脱着可能な機種もあるので、その場合は取り外してチェックして下さい。網の破れ等の破損は発生していませんか?
もしこの部分に破れや穴あきなどの破損が生じていれば、脱穀したお米と一緒に藁などのゴミが下部へ落下し、せっかく収穫したお米に不純物が混入する事態が発生します。これはよろしくないですよね。穴や破損を発見した場合は、使用前に必ず交換して下さい。交換の際は、最寄りの農機センターへお問い合わせください。
どうですか?
初歩的な部分だけをご説明しましたが、ご理解いただけましたか?機械は全て理論で構成されており、『調子が悪いときは叩けば直る』…これは都市伝説です。点検は理論や根拠に基づいているので、実施すれば安全かつ効率よく作業を行うことができます。作業中に機械にトラブル発生…しかも小さなトラブルが原因で、大きな損傷が発生なんて事になったら、最悪としか言いようがありません。
ご自身で行うチェックも重要ですが、JAえひめ中央の各農機センターでは、農繁期前に実施する使用前点検を随時受け付けております。ご相談いただければ、腕に覚えのあるスタッフが親切丁寧に対応いたします。農繁期が近づくとかなりの混雑が予測されますので、早期のご予約と実施をおすすめします。
では、今回の「農機具の使用前点検 ~コンバイン(稲刈機)編~」はここらへんで…