JAえひめ中央レポート2025 ディスクロージャー誌
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高止まりの価格転嫁のため、物日や季節商材については予約相対販売を軸に価格形成の見直しを行い、また市場訪問や販売促進活動の積極的な実施により、販売価格に反映していきました。今後も信頼される産地として引き続き市場への情報発信や出荷計画を確立し、2日前販売を軸に商談を行い高価格販売に努めます。〔選果業務課〕 令和6年産の選果場取扱品目は、令和5年の甚大な高温・干ばつ被害の影響が残る中で、更に裏年ということもあり8月の選果計画作成時点で数量は令和5年産からほぼ横ばいとなっていました。また、令和6年産も夏季の高温日が続き、2年続けて高温被害が発生しました。その影響から着色の遅れやイタミ果が増加し、計画を下回る品目もありました。令和7年3月末時点での選果場における共同荷造り選果数量は15,511t(前年同時期17,123t、前年対比91%)となりました。 荷造り面においては、契約的販売や贈答需要等のニーズに対し、手詰対応選果ラインの有効的な活用や個包装施設を利用した特殊荷造り対応を実施し、製品の付加価値を高めることで生産者の手取り向上に努めました。 選果場の運用については、陸地部では令和6年産より早生温州の選果施設を堀江選果場から北条選果場に変更することでみかん類の集約による効率的な選果を進めています。また、中島では不知火の荷受けを1・2級混みにすることで庭先選別の簡素化・選果品目の集約による経費節減を図っています。 冷蔵部門については、安定した保管業務を実施するため、入庫中は定期的に温度管理を行い、庫内温度が一定に保たれていることを確認している。また、カラーリング庫に温度管理センサーを入れて自動化することにより、人件費の削減を図りました。●購買部 輸入原材料価格は、生産国での環境規制やエネルギー・物流費・人件費等々の製造コストの上昇に加えて、円安の影響も重なり、肥料・農薬・燃料の価格は高止まりが続いた1年となりました。 このようななか、購買部としては安定供給と価格抑制への取り組みを継続し、農業資材原材料情勢を適宜報告し、正確な情勢を伝えることに努めました。また、審査管理部門との連携強化により、購買未収金の限度額や延滞管理などの見直しを行い、与信管理体制構築に努めました。〔資材課生産資材・生活部門〕 生産資材部門については、肥料・農薬・生産資材の複数業者入札や競争見積り、また、JAえひめ中央独自の生産支援対策(肥料・農薬の購入費の助成)による生産費の低減と資材の安定供給に努めました。 しかし、昨年の干ばつによる樹勢の低下に加え、猛暑やカメムシ等の被害による生産量の減少もあり、生産資材については取扱計画を下回る結果となりました。 生活部門については、直販部門と連携した弁当・オードブルの拡販の継続などに努めましたが、相次ぐ食品・日用雑貨等々の値上がりによる買い控えも重なり、生活部門の取扱高は総じて未達となりました。〔資材課観光部門〕 各キャンペーンの推進や組織提案を重ね、視察や個人旅行などは増えましたが、宿泊を伴う団体旅行が計画を下回ったことで、取扱高は計画を下回る結果となりました。〔燃料課石油部門〕 石油部門については、エコカーの増加及び人口減少・高齢化により石油需要が減少するなか、数量増加を目指し、各種キャンペーン開催による新規顧客獲得と気温低下による需要増を見込んだ灯油配達に努めましたが、利用量は計画を下回りました。しかし、販売単価が計画以上となったことで利益は計画を上回りました。〔燃料課ガス部門〕 ガス部門については、電気・都市ガスの自由化による価格競争や同業他社の顧客争奪戦が激化するなか、ボイラーからガスへの燃料転換、他社ガスからの切替推進活動等により顧客維持に努め、数量増加を目指しましたが、気温高の影響を受け販売数量は減少し、加えてエネルギーを取り巻く不安定な情勢変化により、仕入価格の高止まりが続いたことで売上高は計画以上となりましたが、利益は計画を下回る結果となりました。〔農機自動車課自動車部門〕 自動車部門については、高齢化が進み、免許返納や営農車の保有台数減少により車検台数も減少傾向にあるなか、計画的な推進活動により新規利用者獲得につながったことで整備手数料では計画を上回りました。しかし、車両販売については展示会の開催や各キャンペーンで営農車販売を中心とした活動に取り組むも、相次ぐ物価高の影響による買い控え、更には自動車メーカーの開発問題による生産遅れにより、提案車種が減少したことで、販売台数は未達となり、取扱高・手数料、共に計画を下回る結果となりました。14

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